建築物の定義とは?種類も含めて解説

皆さんは街を歩いていると様々な建物を目にすることでしょう。戸建て、マンション、スーパーマーケットetc。衣食住、買い物をする、診察してもらう、などはほとんど建物内で行われることです。ただ普段皆さんが身近に使っている建物ですが…

 

「そもそも建物を言葉で説明できます?」

と質問されると

壁、床、天井、屋根がある箱型のものやろ

(えぇ…深く考えたことないから言葉にしづらい…。)

なんていう回答が浮かぶかと思います。

ざっくりと当たってますけど、いざ答えるとなるとどう答えたらいいか分からないと思います。

 

他にも

 

「そういえば建物と建築物って言葉があるけど何が違うの?」

 

とよくよく考えると建物に対して疑問が浮かんできませんか?

「建物と建築物言い方が違うだけで一緒でしょ!」と思いますよね。そんな意外と知られていない豆知識をこの記事で解説していきます。

 

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建物、建築物って何?

皆さんは建築物という言葉は聞いたことはあるけど、実際使っている言葉としては建物と言いますよね。ではなぜ、建築物という言葉があるのがその疑問に答えていきます。

建物

まず、建物とは不動産で用いられる用語で、

-不動産登記規則第111条-

建物は、屋根及び周壁又はこれらに類するものを有し、土地に定着した建造物であって、その目的とする用途に供し得る状態にあるものでなければならない。

と記されています。定義としてだいぶ堅くで分かりづらい。壁、床、天井、屋根がある箱型のものという認識で合ってます。そこに用途が明確に決まっているものを指します。ここで大事なのが、土地に定着していることです。ただこの文章を見て勘のいい人はこう思ったんじゃないでしょうか。

 

「海上にあるものも建物になるの?」

 

パッと思い浮かぶのは、千葉県木更津市にある海ほたるでしょう。海ほたるは木更津人工島と呼ばれていています。ただ施設がある以上は建物にも分類されます。ちょっとややこしいですね。

なので、もうひとつ海洋建築物を紹介します。

-海洋建築物-

水中、水上に設けて建築物としての用に供する施設をいい、淡水域に設けるものを含む。

こちらは国土交通省の文面を引用しました。
海ほたるのジャンルに名前をつけると海洋建築物となりそうですね。割と定義があいまいなので、分類が難しいです。
また、海洋建築物の説明の中に水中と謳いもあります。実際に水中建築というものが、モルディブ共和国のコンラッド・モルディブ・ランガリ・アイランドにある水中バンガローその名もザ・ムラカ』という名前です。こちらは水中に観光目的で建設されたものです。中はこちら。
マンガの世界のような景色。ロマンチックでキレイですよね。話が脱線気味になりましたが、次は建築物という言葉を解説していきます。

建築物

建築物の定義は建築関係の法令集にこう記載されている。

-法第2条-

一 建築物 土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。)、これに付属する門若しくは塀、観覧のための工作物又は地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設をいい、建築設備を含むものとする。

はい、ややこしいですね。どうして法律となると長文で堅苦しくて読みづらいんでしょうかね。簡単にいうと先程解説した建物に加えて工作物も含むということです。建築物という大枠があり、その中に建物、工作物があるということです。
工作物とまた疑問が出てきた言葉の解説すると、土地に定着して設置した建物以外の人工物になります。これに関しては法令集にも解説はありません。
例えば文に書いてある通り、門や塀が該当しその他には遊園地にある観覧車やジェットコースターも工作物に該当します。神社の本殿(参拝者が拝礼する場所)は建物になり、鳥居は工作物、併せて建築物となります。
例:神社

建築物に該当されないもの

では建築物の中でも該当されないものを解説していきます。

先程解説した建築物の法第2条に続きがあって

-法第2条-

(鉄道および軌道の線路敷地内の運転保安に関する施設並びに跨線橋(こせんきょう)、プラットホームの上家、貯蔵槽その他これらに類する施設を除く。)をいい、以下省
これに加えて園芸用で使用するビニールハウスや工事現場に置いてある仮設トイレも該当しません。

 

建築物の種類

戸建てのような建物の他に様々な建物がありますが、総称して特殊建築物と呼びます。

その中でも用途によって分類されていて、よく聞く建築物をまとめてみました。

 

 
不特定多数が使用する建築物 劇場、映画館、演芸場、公会堂、集会場 etc
就寝、宿泊で使用する建築物 病院、診察所、ホテル、旅館、共同住宅 etc
教育・文化・スポーツ関連の建築物 学校、体育館、博物館、美術館、図書館、ボーリング場、水泳場 etc
商業・サービス関連の建築物 百貨店、マーケット、展示場、キャバレー、カフェ、料理店、物品販売店 etc
火事が起こりやすい建築物 倉庫
出火の危険が高い建築物 自動車車庫、自動車修理工場、テレビスタジオ etc

 

この中にも条件がありますが、ここでは触れません。俗にマンションと呼ばれているものは共同住宅に該当し、特殊建築物になります。事務所に関しては特殊建築物に該当しません。

まとめ

上記をおさらいすると

建物・・・土地に定着し、壁、床、天井、屋根があり用途が明確化されたもの。

工作物・・・土地に定着した建物以外の人工物

建築物・・・建物 + 工作物

マンションは特殊建築物に該当する。

これで知っているようで知らないことが分かったと思います。これからも建築関係の記事を増やしていくので、興味がある方は是非読んでください!

 

最後まで読んで頂きありがとうございます!

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