イーサリアムキラーとは、イーサリアムの競合ブロックチェーンのことです。
イーサのデメリットとして取引ユーザーが増えるとトランザクション(複数の処理をひとつの処理単位として処理する)が増え、ガス代(手数料)が高騰することが問題が挙がっています。現在もこの問題を処理するためにも開発は日々進んでいます。
イーサのガス代がどれくらい高いかというと1ETH送金するのに約1400円もかかります。かなりコスパが悪いですよね。
イーサを含めたビットコイン以外のコインをアルトコインと言われていますが、その中でもイーサの時価総額を抜く可能性のある新たなブロックチェーンが出てきています。
今回イーサリアムキラーと呼ばれる銘柄を5つ紹介していきます。と、その前にイーサについても少し触れていきます。もう知っているという方は飛ばして頂いて構いません。
ETHの現状の課題
イーサリアムはプラットフォーム名でETH(イーサ)が通貨名になります。2022年3月時点でビットコインに次いで時価総額2位のアルトコインになります。
ビットコインが第1世代と呼ばれ、イーサリアムは第2世代と呼ばれています。
イーサリアム(Ethereum) | |
ティッカーシンボル | ETH |
時価総額ランキング | 2位 |
時価総額 | ¥71,985,194,705,965 |
価格(2024年5月時点) | ¥599,185 |
リリース | 2014年2月 |
コンセンサスアルゴリズム | PoW → PoS(移行完了) |
発行枚数 | 上限なし |
イーサにはスマートコントラクト機能(ある条件が満たされると自動的に処理が実行される)を使ってブロックチェーン上で契約内容を保存できる特徴があります。
ただし冒頭で述べたとおりユーザーの取引が増えると処理速度が低下してしまうため、スペックとしてそこまでの性能ではありません。
処理速度が低下する原因はブロックサイズが上限になると処理しきれなくなるからです。この問題をスケーラビリティ問題といいます。
イーサの需要が高まりユーザーの取引が増えると、ガス代(手数料)が高くなるのも課題であります。
ガス代がある理由としては、取引プログラム処理を安全に行いセキュリティを確保するためです。
安全面を担保するために必要な手数料なのです。
ちなみにイーサの1秒間に処理できるトランザクションは15件とされています。
解決策
現状この解決をするためにセカンドレイヤーが用いられています。
セカンドレイヤーとは、メインのブロックチェーンに取り付けた外付けハードディスクのようなものです。
本来メインで処理するところをセカンドレイヤーで処理することで、メインの処理の負荷をかけずに高速で処理することが可能になった画期的な技術です。
ETHの使用状況
イーサはNFT(Non Fungible Token 非代替性トークン)市場で買い物する時の通貨として世界中で使用されいています。主にNFTアートの売買で使われ、価格は1ETHといったイーサ基準になっております。
イーサリアムキラー銘柄
現状のイーサリアムより処理速度が速く、ガス代(手数料)が安いといった性能のイーサリアムキラー銘柄になります。
世界で注目されていて、今後の開発にも期待できる銘柄になります。
そんな第3世代銘柄を紹介していきます。
ADA
カルダノ(Cardano) | |
ティッカーシンボル | ADA |
時価総額ランキング | 10位 |
時価総額 | ¥2,585,490,899,904 |
価格(2024年5月時点) | ¥72 |
リリース | 2015年 |
コンセンサスアルゴリズム | PoS |
発行枚数 | 450億枚 |
カルダノはセキュリティ、スケーラビリティ、相互運用性のコア原則を使用して、回復力があり持続可能なブロックチェーンとして構築されています。
スケーラビリティ問題を解決するために独自でスケーラビリティソリューションと呼ばれるHydra(高速同形状態チャネル)を開発しました。
処理負担を軽減するために、メインチェーンを介さずオフチェーンでトランザクションを処理速度を速めています。現状最大で1秒間に処理できるトランザクションは1000件とされています。
Hydraについて詳しく知りたい方は英語ですが論文があります。こちらを参照してください。
カルダノの使用状況
カルダノはオンラインカジノの通貨として使用されています。
SOL
ソラナ(Solana) | |
ティッカーシンボル | SOL |
時価総額ランキング | 5位 |
時価総額 | ¥12,145,750,983,696 |
価格(2024年5月時点) | ¥26,432 |
リリース | 2020年3月 |
コンセンサスアルゴリズム | PoH |
発行枚数 | 4億8900万枚 |
ソラナはDeFi最速のブロックチェーンと呼ばれています。
分散型コンピューターネットワークであるSOLブロックチェーンでのトランザクションに資金を提供するために使用される暗号通貨です。
その圧倒的な処理能力は1秒間にトランザクションを5万件を処理できるとされています。
さらに平均ガス代は0.0001ドル(0.011円)とほぼタダであることがイーサリアムキラーと呼ばれる所以です。
独自のコンセンサスアルゴリズムPoH(プルーフ・オブ・ヒストリー)を採用することにより、トランザクションの高速化を実現しています。
時間をバリデータ(ソフトウェア)間で同期させることによりネットワークの通信状態に関係なく、ネットワーク全体の処理が進むようにしています。
ソラナの使用状況
STEPNと呼ばれるウォーキング、ランニングをした分GASトークンが稼げるアプリがあります。NFT関連のものとなっており、アプリ内でシューズを買うために使用される通貨となっています。
STEPNの詳細はこちらになります。
DOT
ポルカドット(Palkadot) | |
ティッカーシンボル | DOT |
時価総額ランキング | 14位 |
時価総額 | ¥1,668,396,938,541 |
価格(2024年5月時点) | ¥1,160 |
リリース | 2020年5月 |
コンセンサスアルゴリズム | NPoS |
発行枚数 | 10億7000万枚 |
ポルカドットは異なるブロックチェーンの相互運用を実現するWeb3.0銘柄です。
創設者のひとりがイーサリアム共同設立者であるギャビン・ウッドさんなので、今後もかなり期待ができる銘柄となっています。
コンセンサスアルゴリズムがNPoS(ノミネーテッド・プルーフ・オブ・ステーク)と特殊なものとなっており、保有量に応じて取引の承認を受けやすくなるPoS(プルーフ・オブ・ステーク)に加えて、ノミネーターの票を多く集めた参加者が処理承認者として選出されます。
特徴はメインチェーンであるリレーチェーンとパラチェーンと呼ばれるシャードチェーンを中心とした独自のネットワーク構造を構築しているところです。
リレーチェーンはセキュリティ維持、コンセンサス形成、およびパラチェーン間での相互運用性保証に関与しています。中継を意味するリレーが由来となっています。目的としては、ネットワーク全体の連携および統合です。
パラチェーンはトランザクションの並列処理が可能としており、並行を意味するパラレルが由来となっています。
また、ビットコインやイーサリアムなどネットワーク外部のブロックチェーンをパラチェーンまたはパラスレッドに接続するブリッジという機能もあります。
パラチェーンオークション
パラチェーンをリレーチェーンに接続するには、ポルカドットのパラチェーンスロット(枠)を獲得する必要があり、2021年11月11日~パラチェーンオークションが開催しています。
最終的に100個のパラチェーンスロットを使用できるように設定しています。
1週間単位で開催され、ユーザーは複数のトークンの中からDOTを入札します。
入札期間中に一番投票数(DOT保有量)が多かったトークンが採用される選挙と同じ方式となっています。
そして、ユーザーが投票に使用したDOTは2年間引き出すことができない代わりに自身が投票した銘柄が採用された場合、報酬としてそのトークンがもらえる仕組みとなっているので、損するシステムにはなっていません。
MATIC
ポリゴン(polygon) | |
ティッカーシンボル | MATIC |
時価総額ランキング | 18位 |
時価総額 | ¥1,147,203,683,144 |
価格(2024年5月時点) | ¥115 |
リリース | 2017年10月 |
コンセンサスアルゴリズム | PoS |
発行枚数 | 100億枚 |
ポリゴンは分散型ネットワークを使用して資産のセキュリティを確保しつつ、セカンドレイヤーを用いて処理速度を速めています。
現状1秒間に処理できるトランザクションは7000件とされています。
内部テストで単一サイドチェーンを用いて10,000件の処理を成功している成長中の銘柄です。
また、処理速度が速いためガス代も1円以下とかなり安くなっています。
コンセンサスアルゴリズムがPoS(プルーフ・オブ・ステーク)であるため、ステーキングが可能になっています。
ステーキングとは、トークンを預けてブロックチェーン上でブロックを検証および生成する権利(報酬)を獲得するプロセスです。銀行でいうと利息にあたります。
ポリゴンの使用状況
イーサ同様にNFT市場での売買時に使用されます。
NEAR
ニアプロトコル(NEAR Protocol) | |
ティッカーシンボル | NEAR |
時価総額ランキング | 17位 |
時価総額 | ¥1,310,750,771,897 |
価格(2024年5月時点) | ¥1211 |
リリース | 2020年4月 |
コンセンサスアルゴリズム | PoS |
発行枚数 | 10億枚 |
ニアはスマートコントラクトを適用するdAppsのプラットフォームで、プログラミング言語で開発ができ、かつ環境への影響が少ないブロックチェーンとなっています。
ソラナ同様で処理速度が速く、手数料が低いのが魅力です。
将来的に1秒間に10万件のトランザクション処理ができるように開発が進められています。
また、開発者及びユーザーの使いやすさとシンプルさに重きをおいているのも特徴的です。
高速処理を実現するためにニアはシャーディングという仕組みを導入してます。
従来のひとつのブロックチェーンでトランザクションを処理するのではなく、シャードという複数のチェーンでトランザクションを分散させて並行処理を行っています。
現在ではイーサリアムとニアをネットワーク間でトークンの移動を可能にする独自のブリッジ(Rainbow)が完成させています。
トークンそのものの移動をするわけではなく、互換性のあるラップドトークンを使います。
ラップドトークンは他の通貨と価値をひも付されたトークンのことをいい、ERC-20がイーサリアムでよく使われる代表的なトークンです。
また、ブロックチェーンを活用し、人々が自身のお金やデータなどを自分で管理できる世界を構築しようと取り組んでいるプロジェクトで現状と今後の開発予定をまとめたものがこちら。
現状、今後の予定
フェーズ1:Chunk-Only Producers(2022年1月にローンチ済)
フェーズ2:Nightshade(2022年7月〜9月にローンチ予定)
フェーズ3:Dynamic Resharding(2022年10月〜12月にローンチ予定)
まとめ
イーサリアムキラーについて触れてきましたが、共通するのが独自の技術を使用し、処理速度とガス代(手数料)の金額を解決していますね。
このように様々な銘柄が開発されています。いずれこの中からイーサの時価総額を超えてくる銘柄が出てくると思っています。
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