【仮想通貨】2022年5、6月暴落を招いた2つの事件のまとめ

2022年に入ってから仮想通貨は下落ばかり。底かと思いきやさらに大幅に下落をした5、6月の暴落した要因のまとめになります。

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5月の出来事【USTとLUNAが無価値に】

UST(TerraUSD)とLUNA(Terra)は韓国を拠点とするテラフォームラボ(Terraform Labs)という企業が発行している銘柄である。

時価総額もLUNAは8位、USTは10位と人気のあった上位銘柄だ。

LUNAはステーブルコインであるUSTの価格を調整するために重要な役割をしている。USTとLUNAはアルゴリズムにより需要と供給のバランスを保つ仕組みとなっている。

もしUSTの価格が1ドル以上になりそうな場合USTの価格を下げるために追加発行し、LUNAをバーンする。逆の場合はLUNAを追加発行しUSTをバーンし1ドルを保つようにしている。

そのUSTが7日に0.985ドルまで下落した。

USTはステーブルコインとして、1ドルの価格と連動した銘柄のはずが価格を保てなくなった。つられて韓国産銘柄であるテラ(LUNA)も約10%の下落をした。

そして、12日には両銘柄とも-99%まで下がりほぼ価値のないものとなった。

LUNAチャート

 

USTチャート

 

原因としては、何者かの外部からの攻撃だ。攻撃者は大量に保有していたUSTを売却した。そうなるとUSTの価値が薄まり1ドルより価格も落ちる。

テラフォームラボ(Terraform Labs)側は価格を安定させるために、大量に保有していたビットコインを売却し、USTを買い支えていった。

しかし不安になった投資家はUSTを売却し、価格が暴落しディペックした。USTが売られるとLUNAが追加発行され価格が低下していく。とどめを刺すかのようにLUNAも売却され続け暴落していった。

テラフォームラボ(Terraform Labs)が大量のビットコインを売却したことで、ビットコインも下落した負のスパイラルを生んだ。

この事件で市場がパニックになり、不安になった投資家たちは仮想通貨を売却し全体的に下落局面となった。

6月の出来事【セルシウスの出金停止】

13日にセルシウスは「極端な市場」という理由で突然出金を停止した。それだけではなく、仮想通貨のスワップ機能と送金も停止をした。

セルシウスはアメリカのニュージャージー州に本社を置く、大手レンディング企業だ。

顧客から最大利回り17%のレンディングを通して資金調達をし、その資金を仮想通貨取引所等に高い利率で貸して収益を得ている。

この背景として、Lido Financeでイーサリアム(ETH)をステーキングすることで付与されれる債権トークンのstETH』が問題となった。

stETHは、ETHをステーキング中でもstETHを使って市場の流動性を確保できるようにと作られたトークンだ。stETHもまたETHと価格が連動する仕組みになっていた。

 

ステーキングしたETHはPoSへのアップデートである『The Merge』が完了すれば償還できるものとなっている。

stETHのメイン取引である分散型取引所CurveのstETHとETHを交換できる流動性プールにおいて、stETHはETHに対して5%の割引価格で取引されている。

安く仕入れたstETHを投資家が大量に売却したことにより、Curveの流動性プールには約14万ETHしか残らず、ディペックもした。

 

ここまでセルシウスとは関係なく見えるが、実はセルシウスは445,000ETHをLido Financeで運用していると分析された。

stETHが大量に売却されたことによりCurveの流動性プール内では445,000ETHの換金が困難とされた。

全て換金ができないと判断したセルシウスは顧客から募ったレンディングの資金でやりくりするために出金を停止したと考えられる。

要するに現状レンディングによる報酬も企業に貸す資金もないため、外部へ資金が出さないようにしているのだ。

そうなると付き合いのある企業にも資金が廻らず、経済危機の連鎖に陥る。

当然ユーザー側も不安になり、自身の保有している仮想通貨(特にETH)を売却する負の連鎖ができているため市場が下落局面になっている。

解決するには

①stETHはETHに対して5%の割引価格で取引するのをやめる。

②イーサリアムがPoSへアップグレードする『The Merge』を無事に成功させる。

この2つになる。

成功すれば全てのETHが償還できるわけではないが、その資金で持ち直すことが可能と考えられる。

この解決にはイーサリアムにかかっているのだ。

もし…失敗したとすれば仮想通貨全体の大幅下落、ETHも無価値になり兼ねない。

まとめ

現状好材料がないため仮想通貨界隈だけでなく、世界的に金融危機に陥ってきています。とはいえ金融危機はリーマンショック等今回だけではないので回復はすると思っています。

ただこの局面では回復にかなり時間がかかるのも事実。仮想通貨界隈だけでいうと新規顧客を増やして流動性も増えれば、価格上昇も見込めるのではないかと考えています。

まだまだ世界的にも参入している人数が少ないので、伸び代もあるし期待もされているので何とかなると個人的には思っています。

あとはイーサリアムのアップグレードの成功を祈るしかありません。

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