杭頭処理の手順と注意事項を図で解説

建築

根伐工事と同時並行に進めていく杭頭処理。

斫っている音がうるさくて、近隣トラブルにもなりかねない。

このトラブルを回避するための事前準備もあわせて解説していきます。

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事前準備

まず特定建設作業実施届出書を市町村長(区役所)へ施工7日前までに提出します。

記入例はこちら。

どの工具を使用するか、騒音・振動の防止対策、杭頭処理の開始~終了の日にち等を記載していきます。

騒音・振動の防止対策の例としては、杭頭周辺に単管パイプでやぐらを組み、防音シートで覆って斫っていきます。

今回はその例をもとに解説をしていきます。

※ただし斫り作業が1日で終わる場合は提出不要です。

 

あとは周辺の近隣さんへ杭頭工事前に『工事のお知らせ』を配布しておきましょう。

『工事のお知らせ』とは、騒音・振動の発生する工事、休日工事をする際に配布する案内文になります。

「コンクリートを砕く騒音が発生しますが、ご了承ください」と書いておきましょう。

杭頭処理の手順と注意事項

根伐が終盤になると杭頭が現れてきます。

その状況としてのイメージはこちら。

この杭頭を構造図に記載されているレベルまで斫り取る作業を杭頭処理という。

斫り墨出し

斫り取る前に杭頭にレベル墨を出していきます。

例えばGL-2400が杭頭斫り天端の場合、図のように桟木の下端をGL-2400に合わせます。

オートレベルでピィィィー!と音が鳴ったら、桟木の下端で杭頭側面に印をつけていきます。

杭頭側面に印をつけたら、サニーホースを1m程度にカットしよう!

さっきつけた印にサニーホース天端を合わせたら、スプレーを吹いてマーキングをしていきます。

杭頭側面にぐるりとスプレーを吹いて斫り墨を出していきます。

やぐら組み

杭頭周辺を掘削レベルまで掘り進めたら、斫っている最中に発生する騒音とほこりを近隣側へ最小限にするため図のようにやぐら・・・を組みましょう。

単管パイプとクランプで骨組みをつくり、その骨組みを防音シートで覆って完成です。

この中で杭頭処理を行っていきます。

カッター入れ

斫る前にスプレーで出した斫り墨に合わせて、電動サンダー(ディスクグラインダー)で切れ目を入れてあげると仕上がりがキレイにできます。

ぐるりと切れ目を入れましょう!

杭頭処理

斫り屋さんが杭頭に乗って斫り進めます。

下端では土工さんが斫りガラをやぐらの外に出す作業をします。

そのガラをトンパックに集積して搬出する作業を繰り返します。

斫り終わるとこのようになる。

杭鉄筋の長さ確認

斫り終わった後に杭鉄筋が斫り天端からいくつか確認しましょう!

いくつ長さが必要かは構造図に記載されています。

若干長さが足りなかったら、鉄筋周辺を斫って規定の長さを確保しましょう。

もし…それでも長さが確保できない場合は…構造監理者と協議をして解決してください。

杭の本数分斫れば、杭頭処理は完了になります。

まとめ

①特定建設作業実施届出書を市町村長(区役所)へ施工7日前までに提出
②根伐を進める
③斫り墨出し
④やぐら組み
⑤電動サンダー(ディスクグラインダー)でカッター入れ
⑥杭頭処理
⑦杭鉄筋の長さ確認
上記の手順で進めていきましょう!
根伐り工事前に土工さんと斫り屋さんとで根伐が何日かかるか、杭頭処理は1本に何日かかるかも打ち合わせもしておきましょう!
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