【土工事】根伐図の作り方と施工の流れを図で解説

建築

山留工事の次は根伐工事!

工事を進めていくうえで肝になるのが、根伐図です。

根伐図を間違えると次工程の基礎工事のレベルも合わなくなるので、何度も構造図を確認しながら作成していこう。

この記事読んで根伐図と施工の流れをマスターしよう!

※根伐最中に杭頭処理も同時並行で施工しますが、この記事では割愛し別記事にて解説します。

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事前確認・根伐図作成

根伐工事の施工前にまずは根伐図を作成していこう。

作成にあたってのポイントを解説してきます。

事前確認

まずは構造図の基礎伏図と梁、基礎リストを確認しよう!

ここでは例として簡易的に作成した基礎伏図をもとに説明していきます。

条件を整理すると

・F1(フーチング)W=2000mm、D=2000mm (GL-2500mm下端)
・FS1(耐圧盤)t=200(GL-2000mm下端)
・FG1、FG2(基礎梁) W=1600 (GL-2000mm下端)
・釜場 W=800、D=600 H=500(GL-2700mm下端)

となります。

実際に上記のように条件を書き出して、整理すると間違いも減りますよ~

フーチング、耐圧盤、基礎梁、釜場の配筋の前に均しコンクリート(捨コン)を打設します。

・均しコンクリート(捨コン)
基礎工事前に墨出しを行うために打設する。打設レベルは基礎梁等の下端レベルとする。
強度も低いため構造体にはならない。
打設する前の土の状況を断面図で見ると
土の上の60mmの砕石を敷き、50mmのコンクリート打設をします。
※厚さは構造図を要確認!
なので根伐図を作成する時には、基礎梁等の構造体から110mm下げた数値が根伐底になります。
ただ110mm下げたレベルで根伐図に表記しても施工誤差が生じるので、さらに20mm程度余裕を持って掘削するといいですね。(経験則から)
今回は130mm基礎梁等の構造体から下げたレベルで根伐図を作成していきたいと思います。

根伐図の作成

基礎伏図に記載されているレベルから130mm下げて、フーチング、基礎梁、釜場の四方を300mm大きくします。
300mm大きくする理由としては、次工事の基礎配筋時の作業スペースを確保するためです。
実際に作成した根伐図がこちら。
・耐圧盤、基礎梁 GL-2000mm下端 → GL-2130mm下端で掘削
・フーチング GL-2500mm下端 → GL-2630mm下端で掘削
・釜場 GL-2700mm下端 → GL-2830mm下端で掘削
GL-~を根伐底のレベルで表記し、見やすいように掘削レベルごとに色分けをしてあげましょう。
寸法の記載も忘れずに!
釜場と基礎梁が接している面は基礎梁面で掘削します。(施工誤差を考慮して50mmほど基礎梁側へ掘削しても問題ありません)
またこの図面に山留を記載してませんが、実際の工事では山留面まで掘削しましょう。
根伐図の作成はわりと簡単にできましたね!

施工の流れ・管理ポイント

根伐図もできたので施工の流れを解説していきます。

掘削しつつ残土を搬出していきます。

掘削するにあたって、根伐底レベルと通り芯の墨出しを山留面に出さないといけません。

ある程度掘り進めたら、レベルをGL+1000に据えて3mほどの長さの桟木を用意しよう!

桟木の下端から2mに印をつけて、その印がレベルで見えたら桟木の下端レベルで山留面に印をつけます。

ちなみにこの桟木のことをバカ棒といいます。

山留面の四方にGL-1000mmの印をつけて、これを基準にして掘削します。

あとは道路や敷地内に残してある通り芯をトランシットを使って、山留面に書きうつしてあげましょう!

これができたら先ほど出したGL-1000mmレベルの印に合わせてオートレベルを据えます。

ちなみにオートレベルはこれ!

画像の右にある箱状のものから水平にレーザーが飛び、左のT字の工具でレーザーを探知します。

探知するとピピピピィーと音がします。

レーザーと同レベルになるとピィィィーと音がします。

実際の測定風景はこちら!

オートレベルに三脚をつけてGL-1000mmのレベルで据えます。
桟木にレーザーを探知する工具を取り付け、根伐底のレベルを測ります。
例えばGL-2130mmを測定したい場合、GL-1000mmに据えているので測定器から1130mm桟木を
下げて根伐床でピィィィーと鳴れば掘削完了です。
根伐底まで掘削が完了したら、砕石敷きの準備をします。
上から見た図になりますが、フーチングのように掘削レベル差があると土の壁が崩れてしまします。
そうならないように、パイプとベニヤで壁をつくってあげます。
あとは適当な間隔で桟木を砕石天端レベルになるように打ち込み、桟木の天端に合わせて砕石を敷いていきましょう!
最後に厚さ50mmで均しコンクリート打設をして完了になります。

まとめ

①根伐図は構造体下端から110mm下げて作成する
(施工誤差を考慮してさらに20mm下げてもよい
②フーチング、基礎梁の構造体面から300mm大きく掘削する。
(基礎配筋時の作業スペースを確保)
③掘削がある程度進んだら、山留面にレベルと通り芯を書きうつす。
④オートレベルで測定しながら根伐底まで掘削する。
⑤レベル差があるところは、崩れないようにベニヤとパイプを使って壁をつくる。
⑥桟木を砕石天端レベルで打ち込み、砕石を敷く。
⑦均しコンクリート打設。
根伐図は完成したら、間違いがないか確認するべし!

地足場計画の記事はこちらからどうぞ!

基礎配筋工事~1階床コンクリート打設までの流れはこちらの記事をどうぞ!

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